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この世の中には、さまざまな「いいご身分」の職業がありますね。それらは、いずれも簡単なことでは就けないのですが、なかでも、男が憧れるのが「ヒモ」になることです。 労働らしきものはいっさいせず、女性が体を張って稼いだ金でギャンブルにふけり、ふつうならば苦労してさせてもらう体の関係も、目くばせひとつでしたい放題です。 女性にとって、損ばかりで得は何もないと思われるからこそ、ますます不思議に思えてくるのです。 はたして、男は、どうすればヒモになれるのでしょうか。そもそもの話、女性は、なぜ、そんな男と暮らすことができるのか不思議でなりません。 あるトップクラスのソープ嬢は、月に200万円は稼ぐといいます。1回だいたい3万円として、半分は店の取り分となるようです。そうすると、月に133人、1日に4.4人の客を接客している計算になります。1日の労働時間(まったくの肉体労働)が7時間あまり。 これは、男でも音を上げる過酷さであります。身も心もクタクタに疲れ果てた一人の女性ができあがるのが、よくわかります。 あるヒモ持ちのソープ嬢は、 「体よりも、心のほうがすり切れちゃう。だから、家にだれかいて、ウソの愛でもいいから、それをくれる人がいないと、自分を支えるものが何もなくなっちゃうのよね。もう、自分で自分を支える力がないから」と言ったそうです。 そこで、ヒモの役割がでてくるわけです。おそらく、ヒモになれる男は、心の中身はともかくとして、疲れた女性を癒すテクニックを持っているのです。 しかし、いっさい金を稼がないばかりか、自分の稼いだ金をギャンブルに浪費するような男を、どうして迷惑だと思わないのだろうか。 そこで、ソープ嬢いわく、 「そりゃ、いい迷惑よ。でも、彼が働き始めたら、あたしは、働く気がなくなっちゃうよね。そうしたら、けっきょく、食べていけなくなるのよ。だって、彼の仕事が長続きするわけがないもん。」 「それとは反対に、もし、彼が真面目に働いて、お金をたくさん稼げるようになったら、あたしは、捨てられるかもしれないじゃない。だから、あたしには、迷惑な男じゃないと困るのよ」 ヒモが、彼女が体を張って稼いだお金を浪費するからこそ、彼女は、働く気が起こり、そして、彼が迷惑な男だからこそ、彼女は安心していられるという論理のようです。ねじれてはいますが、それなりにヒモは大切な役割を仰せつかっているのです。 ちなみに、生理学や心理学によれば、人間には労働への欲望というものが、もともと備わっていて、いかなる怠け者でも、完全に仕事を取り上げられると、頭をかきむしりたくなるほどのストレスに見舞われるといいます。 ということは、なんの労働もせずに、ごろごろしていることができるのは、やはり、ヒモには、特別な才能があるのかもしれません。 |
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